勝手に道志山系と呼んでいるけど、正しい名前は不明。
秋山川と道志川に沿って連なる山々が2つ存在する。
一つは秋山川の北側に位置し倉岳山、九鬼山の嶺が続いている。
もう一つは秋山川の南側に連なり800mから徐々に登り1400mに至る。
今回は秋山川の南側に位置する連嶺を選んだ。
その訳はずばり富士山!
冬の富士を拝みながら走るのはさぞ気持ちよかろー。
そして、冬の澄んだ空気なら、北側にハセツネの嶺が、
南側には北タンの嶺がよく見えるはず。
大会で走った山々を遠目で眺めつつ、今回はそれらの
レースを思い出しながら歩を進められる楽しいコースなのだ。
コースとしては、
奥牧野→小網峠→平野峠→厳道峠→赤鞍ヶ岳→朝日山→菜畑山→今倉山→
二十六夜山→温泉(スターランド)→富士急赤坂駅。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
朝4時起きで、高尾行きの中央線に乗る。
12月にもなると朝は冷え込むけど、この時期は日が短いので
明るい時間を有効に使うために早めの行動開始。
高尾駅で乗り換えがあり、6時1分発の電車に乗ったつもりが
別の電車が発車した。
しまった! また乗り違い?
丹波でバスを乗り過ごして以来、乗り換えが苦手になってる?
6時20分の藤野駅発のバスに乗る予定が狂ったが、6時50分発の
バスがあったので助かったよ。
バスで奥牧野には7時10分に到着。
眼前に広がる畑は凍っている。手持ちの温度計は0℃あたり。
軽くストレッチをして出発!
高尾・陣馬の5万分の1の地図を広げ、山の入り口を目指す。
が、また道を間違えたぞ。なぜか逆に進んでた。
往復で20分のロス。7時30分、リスタート。
奥牧野から小網峠までは4kmほどアスファルトの緩い勾配の道を進む。
途中に民家があるが基本的に寂しい道のり。
小網峠入口には8時15分着。
直前に狩猟パトロールの看板をつけた軽トラックとすれ違い、
やっぱり狩猟してるのか。と覚悟を決める。
何となく淋しい雰囲気。
小網峠への入口は車も通れる幅の林道で、落葉を踏みしめて
歩いていく。林道を進んでいくと鉄柵に囲われた雑木林に
突き当たり、道が途絶えてしまった。
薄い踏み跡が鉄柵の右側にあったのでそこを登っていく。
道が途絶えてしまった。薄い踏み跡を進む。
登り切ると薄い踏み跡しか見当たらない。
鉄柵で囲われた雑木林をぐるっと一周してしまっても
道が見つからない。
このコース、あまりに人気がないのかなぁ?
不安になって地図とコンパスを広げて方向を確認する。
尾根筋に登れば間違いないはずと思い、雑木の茂った
踏み跡を進む。実はもう既にコースアウトしていたのだった。
つる植物が行く手を阻み、夏場以降誰も通っていないことがわかった。
まだコースアウトしていることに気付かない。
尾根筋まで出るとしっかりした踏み跡に出た。
なんだ。コースから外れて登ってしまったのだ。と一安心も束の間。
足元には大量のウ○チが。それも熊さんのやつだ。間違いない。
ギャー! 熊さんの大量のウ○チ!!
一難去ってまた一難。
道迷いから開放されたかと思ったら野性の王国に突入だ!
エマージェンシーモード発動。即座に熊鈴をつけて声を出しつつ移動。
♪おーい、ここに人間がいますよ〜。でも近づかないでね〜♪
数百メートルの間に数箇所のウ○チゾーン。もうやりたい放題だよ。
すると、小網峠に出た。
あれ??? 今通ってきた道は登山道じゃないの?
漸く本当の登山道に出た。登山道は林道の終点に行き着く
手前のどこかで分岐していたようだ。
それには全く気付かなかった。
登山道に出ると雰囲気が明るくなった気がした。
ウ○チも無くなった。少し安心した。
少し登ると北に開けた場所に出て、御前山や雲取山が透き通るように見えた。
そんな美しい景色をを撮るために今日は一眼レフほどの大きさ(700g)の
サイバーショットF707を持ってきた。
だが、、どの写真も白く霞んでしまう。
。。なぜか壊れてる。。。ショック。。。
入道丸にやってくると今度はどこからか銃声が聞こえてくる。
。。狩猟やってるじゃん。。
そんなに近いわけじゃないけど、どこにハンターがいるかわからない
ので恐くて走れない。声を出して移動する。
平の峠を過ぎた辺り。雰囲気の良いトレイル
平野峠から厳道峠までの間は朝日も降り注ぎ、気持ちのよいトレイル。
段々と狩猟の銃声も聞こえなくなりやや安心。
スタートから9km地点の厳道峠には10時に到着。
一台の車が止まっていたので登山者の車かとホっとしたのも束の間。
荷台には檻が入ってるじゃないか。これは猟犬を連れたハンターの車じゃん。
程なく、前方の登山道に2匹の猟犬がお出まし。
。。え、俺吠えられちゃう?
向こうもこちらの様子を伺っている。
。。えーと、道通して欲しいんですけど。。。
と思っていると自分を迂回してどこかに行ってしまった。
人には牙を向いたり吠えたりしないように教育されているんだ。頭よいね。
でもハンターは近くにいるだろうから声を出しながら進む。
厳道峠からは道が複数に分かれるが、鉄塔の下をくぐるのが正解。
そこでついにお目当ての風景に出会った〜
富士山キター!
大室山と富士山の2ショット キター!
いやー、富士山は眺める山だね。
雪をまとった冬の富士はまた格別にきれいだよ。
厳道峠から御牧戸山は一気に300mを登るので結構きつい。
でも御牧戸山山頂はパラボラが設置されてるお陰で開けていて
見晴しは最高!
南には北タンの大室山、姫次、ギャバン、袖平山が丸見え。
北には陣馬山、生藤山、御前山が丸見え。
残念ながらサイバーショットで撮った写真は全てダメダメだった。泣;
御牧戸山から赤鞍ヶ岳までは緩やかなトレイルが続き気持ちいい〜
途中の長尾辺りでまた別の猟犬と遭遇し、緊張が走る。
その猟犬もこちらが人間様だと知るとそそくさと引き返していった。
赤鞍ヶ岳に近づくにつれ標高も上がってきて北側には大菩薩の嶺や
11月に行った唐松尾山や飛龍山も見えてきた。
大岳山はどこから見ても帽子をかぶったようなのでランドマーク
としては非常にわかりやすい。
赤鞍ヶ岳の雨量計。展望なし。
赤鞍ヶ岳手前で初めて登山者と遭遇。2人の初老の男女。
スタートから15km地点の赤鞍ヶ岳には11時40分に到着。
山頂には雨量計があるだけで展望はないのでスルー。
ここに来て禁猟区の看板があり、ハンターの脅威からは解放された。
ウバガ岩からの富士山。
11時45分ウバガ岩に到着。
ウバガ岩の手前でも男性2名の登山者とすれ違った。
ウバガ岩からの富士山は絶景だった。これを見に来たんだよ。
登りでかかとに靴ズレが出来かけてしまったのでウバガ岩の上で休むことに。
腰を掛けられる場所はないかと辺りをキョロキョロ。
ちょっと下がった所に一枚岩の斜面があったが落ちたらシャレにならないので
少し離れた岩場の一番上に座って靴を脱いだ。
(この判断は本当に偶然だが、一枚岩を選んでいたら危険だった。)
バンドエードを貼っていると、先ほどの一枚岩の辺りでガサガサと音がした。
さっき抜いた初老の二人かな?と思ってその方向を向いたが一向に
人は来なかった。
ガサガサした音もすぐに聞こえなくなったので「変なの。」くらいに
しか思わなかった。
バンドエードを貼り終え、景色を堪能しながらオニギリを急いで食べる。
休める時間は少ない。前半はハンターの影響で走れるところを走りきれて
ないので残す時間は確実に減ってるはずだ。
11時56分ウバガ岩を出発。
100mほどヤセ尾根を進むと左手の方からガサガサと音が聞こえた。
瞬間的に足を止めて音を確かめる。
まさに熊だった。
艶のある黒々した毛並みを躍らせ、落葉の海を泳ぐように
走っている姿が見えた。立派な大人の体格の熊だった。
自分と熊との距離は30mほど。自分のほうが5mほど高い場所にいて
熊も自分から遠ざかる方向を向いていたのでよかった。
熊が先に自分の鈴音に気付いて動き出してくれたお陰で
不幸な出会い方をすることなく済んだんだ。
写真を撮るほど余裕はなく、熊が気持ちを変えてこちらに
向かってきても嫌だったので「ホー」と声を出したら
熊は急ぎ足で先の斜面に消えていった。
自分もその場に留まっていたくなかったので声を出して牽制
しながら登山道を移動して熊との絶対的な距離を稼いだ。
ほんの一瞬の出来事だった。
時間にしたら30秒程度のことだったんだと思う。
後々思い起こして考えたら、靴を脱いで座っている瞬間に
出くわしていたら惨事に至っていたかと思うとゾッとした。
この場所は道志山系の中では割と標高も高い場所だし、昼間だし、
人も行きかっている場所を熊が通るとは全く想像していなかった。
現場から100mも離れていない場所で昼飯を食べている
カップル登山者がいたので注意を促した。
さらに100mも行くと10名ほどのパーティーが鍋を炊いていた。
こんなに登山者が近くにいても熊は人を気にしないということか。
地図では朝日山。道標は赤鞍ヶ岳。
12時30分朝日山(道標は赤鞍ヶ岳)に到着。
見晴しはよくないので先に進む。
2つほどのピークを超えて、ブドウ岩ノ頭に着く。
朝日山から来た場合は菜畑山は左に90度曲がる。地図がないと間違うポイント。
菜畑山へは90度左に進路をとる。

菜畑山山頂にて。
ブドウ岩ノ頭から菜畑山はコルになっている。
些細な木の根につまづいて右肩を木に強打した。
サイバーショットを肩から斜め掛けして小脇に抱えて走って
いたもんだからカメラを壊したくなくてカバってしまった。
もう既にカメラの写真は白んで壊れてるんだけど。
カメラを小脇に抱えて走るのは危ないな。
13時40分菜畑山到着。
菜畑山に着くと朝から無線をやっていたというおじさん1人。
ここからは富士山まで遮るものが何もなく、絶景を楽しめたことだろう。
もう太陽は西に傾いていて富士山は黒くシルエットしか拝めなくなってた。
残りはまだ12kmある。暗くなる頃の16時にはあと1時間20分。
急がなきゃ。
今倉山は展望なし。
松山(1401m)からの大菩薩の嶺
大室山はあんなに後方に。
西日の富士山
今倉山は展望がなく、スルー。
15時10分松山着。
今倉山から2つほどのピークを越えると松山についた。
松山は360度の展望が広がっていた。
北には大菩薩の嶺や遠くには八ヶ岳、南アルプスが拝めた。
松山の手前でまた動物のガサガサいう音を聞いた。
だんだん日が西に傾き、山は急速に寂しい雰囲気に包まれつつある。
急げ!
誰もいない二十六夜山
15時35分、二十六夜山到着。
山頂は南に開け、富士山を眺めるのには丁度よい場所だ。
もうこの時間、山頂には誰もいるわけなく最後の下りに取り掛かる。
ここからは一気に800mの下りだ。
早速ザイルが張ってあるきつい下りを下っていく。
この道は利用者が少ないことがわかる。
踏み跡は薄く、落ち葉も大量に積もっている。
時には膝下くらいまでの落ち葉の中を快調に下っていく。
と、急に落ち葉に足を取られて尻餅を着いた。
腰まで落ち葉に埋まってしまった。
せっかくななので写真を撮る。
落ち葉の中はとても暖かかった。数分静けさの中に身を置いた。
眠ってしまってもいいくらい心地よい。
おっといけね。急いで下らないと暗くなるぞ。

落ち葉に埋まってみた。
途中でまた熊さんの大量のウ○チを見つけ、人っ子一人いない
暗くなりだした森の中を走る。
途中で人の声がしたかと思えば空耳だったり、2度ほど道をロスしかけたり
しながらギリギリ暗くなる前に民家のある場所まで下りてこれた。
あとはロードで2kmほど行けば、温泉(スターランド)だ。
古いホテルを改装したようなところだけど十分十分。
ということで、温泉で疲れを取り、ご褒美のビールを飲んで帰路に着いた。
富士急で帰路に。
まとめ
・道志山系は冬場に限る。落葉すれば景色最高。
・逆に木が茂っている時期は熊さんが恐いかも。
・赤鞍ヶ岳までは狩猟のエリアなのでやや緊張。
・熊鈴は絶対必要。自分の存在を先に伝えよう。
・富士山が近く、富士に向かって進むコースとしてはグッド。
・一眼レフ的なカメラを小脇に抱えて走るのは難しかった。
・水分2L持ったが1.3Lしか飲まず。




