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『金副隊長の山岳救助隊日誌』

2008/12/03 21:51
初版が平成19年10月だから約1年ほど前の本であります。

なぜこの本を買ったかと申しますと、
帯に「奥多摩は楽しい、しかし危険もいっぱい」
という一言に迷わず購入と相成りました。

日頃テレビのニュースで目にする山岳遭難は夏山シーズンであったり、
元旦の冬山登山であったり、あまり身近に感じることがありません。

奥多摩を軽装で走るオイラとしては、奥多摩で起こる遭難や事故とは
どのようにして起きるのかを知っておいて損はないと思ったからです。

本書は金さんが警視庁青梅警察署山岳救助隊の副隊長として勤務した間の平成14年〜18年の
間に起きた遭難事故の数々が日記形式で綴られている。

詳しくは書を読んでもらえばと思うが、奥多摩であっても、
道を外して崖から落ちればタダではすまないし、
雪の降る季節に軽装でいれば命も危うい。
秋口の日が短くなる頃にはあっという間に暗くなり、ライトを携行して
いなければ寒い山の夜で一夜を明かすことにもなる。

至って簡単なことで、山をなめたらあかんのじゃ。

単独で山に入る場合や知らないルートに行く場合はそれでもかってくらい
用心深く用意周到でないといけないと改めて思った次第であります。

青梅署山岳救助隊のホームページ
平成19年の遭難状況が載ってます。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/9/ome/05sangaku/01sangaku.htm


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『長谷川恒男 虚空の登攀者』

2008/10/07 02:40

ちょっと前に、アウトドアショップで見かけて購入した本。
僕はいつしか日本山岳耐久レースのことを『山耐』と呼ぶより『ハセツネ』と
呼ぶようになっていた。でもそのハセツネって一体誰なの?



3度目の今出場を前にして、ようやくそんな疑問がふつふつと沸いてきた。
正直、この本を手に取ったとき、読む前から重そうに感じてしまった。
最後は亡くなってしまう人の話だからだ。

読み進めるうちに、全く僕が知らない世界が広がっていった。
第三者の視点から時代背景を織り交ぜながら彼の人生が綴られている。
冬季に単独で臨む登攀がどれほど危険をはらんでいるか、そうせざるを
得なかった彼の登山家としての生い立ち、成長の過程。
名声を得た後も登山家であり続けようとするその先には生と死が一緒に
横たわる場所で命を削る登攀を繰り返す。
山を卒業する引き際の難しさ、自己の存在意義、登山家の生き様を少し垣間見る
ことができる一冊でした。

1993年に東京都山岳連盟が始めた『日本山岳耐久レース 長谷川恒男カップ』
本書の中では、彼が奥多摩で登攀に興じたとの記載はなく、どちらかといえば
ルーツは丹沢である印象を受けた。
つながりを紐解くと、U-TAN CLUBが都岳連に所属していたことが関係していると察しがつく。

”ヒマラヤを目指す若いクライマーの登竜門として・・・”とあった大会趣旨の一節も
いまでは軽量・高速化しトレイルランニング競技の色が濃い。

いつしか『ハセツネ』と略されて呼ばれるこの大会は、日本におけるトレイルランニングの
頂点をなす大会となり、長谷川恒男さんの歩んだ道とはだいぶかけ離れてしまっている。
もともとかけ離れている気もするが。。。

当時の関係者の方々は今の現象をどんな思いで見ているのだろうか。

今ではこの大会そのもの=『ハセツネ』になっており、『ハセツネ』=日本山岳耐久レースを意味する。
長谷川恒男さんとは別のものになってしまったのである。
それでもトレイルランナーはこの大会をこれからも『ハセツネ』と呼び続けるに違いない。


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Adventure Sports magazine 2008

2008/08/28 07:40
Adventure Sports magazine 2008

年に一度発行される『Adventure Sports magazine』が出ましたね。

今号のアドベンチャースポーツマガジンはだいぶ雰囲気が柔らかくなった感じ。
ロゴが刷新されたり、表紙が笑顔の間瀬さんの写真だからでしょうか。
相次いで発刊されたトレイル系雑誌の影響がかなりありそうです。

特集の「登山力を鍛えよう」を楽しみにしていました。
3000m級のコース紹介があれば参考になると考えてましたけど、
そうそう安易なコース紹介は出来ませんよね。
高山ともなるとそれなりの経験や装備があるから逆にコース紹介の
弊害がでてしまうかもしれないですからね。

年に一度の発行なので今年のレースシーンが沢山載っていて
懐かしく読みました。

ハセツネ特集にはマカニ・トモさんときしめんさんの記事が載ってました。

詳細はこれから読みます。楽しみ〜

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『富士山を汚すのは誰か』

2008/08/17 12:40
先週末のオクムで痛めた左足首の調子が回復せず、
久し振りに走らない週末をおとなしく過ごしています。

そんなわけでTJARブログが選手のリアルタイム情報を運んで
きてくれるので心はあっちに行きっぱなしです。




さてほとんど本を読まない自分ですが、久し振りに読んだ本をご紹介。
アルピニスト野口健氏の『富士山を汚すのは誰か』という本です。
かなり直球なタイトルに衝撃を受けます。

僕の中では彼は当時の最年少で世界7大陸最高峰制覇を成し遂げた人
くらいの知識しかなかった。その後、富士山やヒマラヤの清掃活動を
行っているといいます。

登山家や冒険家は目標を達成するとさらに危険な目標を掲げて命を
落としていく流れを断ち切れないが、野口氏は山や自然と切り離せない
環境問題というテーマを人生の目標に据えることが出来てよかったと思う。

さて、著書の中では彼のバイタリティによってヒマラヤや富士山のゴミ問題に
筋道がつけられていく様が描かれています。

日本の代表的な山、富士山。
その富士山が抱える問題は、登山客によるゴミ・屎尿問題。
富士山麓へのゴミ不法投棄。観光シーズン渋滞・排ガス等。

富士山山頂に登る人は年間30万人。それも雪の無い夏の2ヶ月に集中している。
これってすごい人数ですよね。2ヶ月=60日で単純に割ると1日5000人が登る勘定。
その30万人の屎尿処理設備が整っているかといえばNo

この本を読むまで、富士山が世界遺産に入らなかった理由や
不法投棄の問題、人がゴミを捨てる意識を考えることもなかったけど、
知らない・無関心・無行動であることが問題の根源にあることがわかりました。

今後の枠組みとして、入山規制やレンジャー制度などのアイデアが挙げられて
いました。

日本の環境問題はまだ緒についたばかり。
山を走る自分としては、この本から何かを得たいと思って読み進めましたが、
個人の出来る限界としては、ゴミを出さない。見つけたゴミは拾う。
ゴミを捨てる人には注意する。清掃活動に参加する。
くらいなのかもしれません。

posted by ゆぅ at 12:40 | Comment(10) | TrackBack(0) |